金券ショップの買取価格に地域差があるのはなぜ?ギフト券には需要と供給の関係がある

お中元やお歳暮として受け取ると誰もが嬉しい商品券やギフトカードは、金券ショップへ持ち込むと高い換金率で買い取ってもらえます。

中には額面に対して90%以上の買取率を実現している金券があり、金券ショップに利益が出るのか不安になる人もいるはずです。

また、同じ商品券であっても地域により買取率に無視できないほどの差があることも確かです。
では、なぜ金券類の買取率には大きなばらつきが発生するのでしょうか。

金券ショップは再販価格のとの利ざやで薄利多売を実現している

金券ショップの中には1坪または2坪程度の店舗面積しか無いにも関わらず、売上額が大きな所が少なくありません。
金券ショップでは買取を行った金券類を再販することにより差額を収益としています。

ポイントとなるのは、1日に取り扱う金額と枚数が多いことで一見すると利幅が少なく見えても、店舗面積の小ささと人件費が1人で済むという維持費の安さで薄利多売が実現できるわけです。

例えば、額面1,000円の商品券を900円で買取して950円で再販すれば、差額の50円を利益として得られます。
1枚では僅かな利益にしかなりませんが、100枚で5,000円という差益が出ることになるので人が集まる場所へ出店していれば500枚の売上で25,000円の差益を得ることになるため商売として成り立ちます。

有効期限が長い金券ほど買取率が高い

同じ額面の金券であっても買取率に大きな違いがあることは、金券ショップの買取リストを確認すれば分かります。

なぜ同じ額面でも買取率に差が出るのかという理由は、買取した金券が再販により売却されるまでの期間です。
金券の多くには有効期限が設定されていて、有効期限を過ぎると単なる紙切れとなります。

野菜の見切り販売と同じように有効期限が近づくほど価格を下げなければ売れないことから、有効期限が長く設定されていて残りの有効期限に余裕があるほど高く買取しても再販できる可能性が高まります。

金券ショップの立地により需要と供給のバランスが違う

金券の買取額に変動が生まれる理由は、需要と供給のバランスにより買取率と再販価格が決まっているからです。
金券ショップとしては買取額と再販価格の差額が一定ならば構わないので、有効期限内に確実に売り切り可能な買取額を設定します。

駅前にある金券ショップに鉄道路線やバス路線の回数券取り扱いが多く買取価格が高い理由は、再販チケットを購入してすぐに使おうとする利用者が多いからです。

一方、百貨店やショッピングモール近くにある金券ショップでは、信販会社系の商品券が多く売れているために商品券の買取価格が高めに設定されています。
すぐに使いたいという需要がある場所の近くでは、買取率に地域差が生まれやすいわけです。

ギフト券の買取を金券ショップへ依頼する際には、持ち込みしたギフト券が近くで使われる予定がある場所で買取してもらうと買取率が高くなる可能性があります。

また、店頭での在庫状況と有効期限の長さにより買取率に違いが出るので、金券ショップへ買取依頼する際には事前に問い合わせしてから向かうと無駄足になりません。

なぜなら、金券ショップでは買取した金券類を再販して差額を利益としているので、需要と供給のバランスにより価格変動が起きやすいからです。